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唯一無二の店『サンコーヒー』

  • 3 時間前
  • 読了時間: 4分

私が一年半前まで働いていた喫茶店、

『サンコーヒー』は聖蹟桜ヶ丘の商業施設に入る

老舗の繁盛店。

オーナーでもある店長とは、同じ年でもあるし、

20代の若かりし頃を知っている仲でもある。


私が44歳の時に、

『絶対自分のお店を持ちたい!』と一念発起して

店長に弟子入り(!?)をお願いした経緯がある。

当時店長は、まさか私がそこまで本気とは思っていなかったんじゃないかなぁ・・。

今思うとそんな気がしている。


けれど、私はめちゃめちゃ本気だった。

元々、目の病気のせいで、右目は見えにくく、そのせいで体力にあまり自信はなかったのだが、喫茶のお仕事が大好きだったから、夢中で没頭した。あっという間の5年間だった。

目の不調から、このままここでのハードワークは無理だと感じ

泣く泣くお店を去ることになった私。


自分の体力のことを考えて、無理のない働き方を今は選んでいる。


外の世界に出てみて感じたことは

とにかく

人とうまくやることに苦戦する自分がいたこと。

サンコーヒーで働いていた頃は、

人間関係で悩む暇がないくらいとにかく仕事が忙しかった。

もちろん、店長はとっても厳しい人なので、

私は幾度となく店長のお叱りの言葉に

涙したり、奮起したり。

たくさんの出来事を乗り越えたまさに青春のような日々だった。

まさか自分が喫茶のお仕事から離れるとは思っていなかったから、

また一からの出直しに、私の心はまったくついていけなかったように思う。


サンコーヒーを離れてみて、いろんなことがあった。


何度もサンコーヒーに遊びに行こうと思ったけれど、

自分が働いていないサンコーヒーに行くことが悲し過ぎて

長いこと躊躇していた。


そんな中、

つい先日、サンコーヒーのお仲間さんからご連絡をいただき、

久しぶりにお店に行ってみることにした。


相変わらず忙しいお店。

私はカウンターに座り、

忙しく調理している店長とお話しさせてもらった。

(店長がすごいのは、私と喋りながらでもテキパキと

お仕事をし、お店全体の流れをしっかり守っていること。)


忙しくても店長が

私の愚痴っぽい話を

ちゃんと聞いてくださることは

わかっていたので、

私も遠慮なく泣き言をこぼした。

店長は、私が話す言葉をぜんぶ肯定してくれた。

私のことを信頼してくださっているのが伝わってくる。本当に有り難かった。

そして、ぜんぶ話し終えた時に、

『みんな自分が可愛いからな〜』というセリフで締めてくれた。


この言葉に私の胸はスッとした。


そうなんだよね、みんなそれぞれに

『自分が可愛い』本当そうだ。


この言葉は、近年自分を大切にすることをテーマにしてきた私にとって

最適で最高な言葉だった。

例えば、意地悪してくる相手も、それに傷つく自分も、

どちらも互いに『自分のことが可愛い』という証拠だった。

自分の想いや、自分の感じることをお互いそれぞれが大事にすると

ぶつかったりする。

そう思うと、別にぶつかるって悪くないことのように思えるし、

私が人とうまくいかないのもそれほど大したことではないように思えた。

誰かとの間で起こるネガティブは、ただただ不調和のように思いがちだけど、

自分自身の中が調和していると考えたら、ごく自然な出来事なのかもしれない。


・・文章にすると、何だかややこしい文章になってしまうのだが、

とにかく、店長のこの言葉に私の心が救われたのは事実だった。


人との信頼関係っていうのは

早々に出来上がるものではない。

せっかちな私はつい近道を探ってしまうんだけれど、

人の心はそんな簡単にはわからないものなんだな。

外の世界に出て、そのことが痛いほどわかった。

井の中の蛙だった私が、この一年半の間で学べたことだった。


久しぶりの店長が淹れてくださったコーヒーと

バターたっぷりのトーストは

懐かしい過去を思い起こすことだけではなく、

明るい未来に繋がっていくような

不思議な感覚を呼び起こしてくれた。


唯一無二の店、サンコーヒーだねと店長に伝えると

店長は嬉しそうに笑顔だった。


(↓素敵なカップは店長がお客様のイメージで選んでくださいます)



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