やわらかい手
- marukanta1777
- 2023年12月2日
- 読了時間: 2分
女性のしなやかさについて描いてみたいと思います。
私は、車通勤のため、職場近くに駐車場を借りています。
駐車場の目の前の狭い道路が、水道管の工事をするとかで、
9月から3ヶ月ほど通行禁止になっちゃったんです。
駐車場の真ん前の道路を掘って作業されているので、
車庫入れの際、毎回、三角コーンをどかしてもらったり、作業車を移動してもらったりで
正直、とっても大変・・・。
「私だって、急いでいる出勤前なのにぃ・・」と、内心ちょっとイライラしながら、
そこじゃなくて、こっちのコーンをどかしてくださいとか、この角度に車の頭を入れたいからさ〜とか、おじさん達に(お若いお兄ちゃんもいましたが)ブーブー文句言って、不機嫌な私。
そんなある日、車や歩行者を誘導してくれるおばちゃん作業員さんが登場したんです。
頭から湯気が出てるかのような私のとこに、ささぁ〜っと来てくれて、
「ごめんね〜、どっちから入れる〜?」って
とっても人懐っこい声。
ぱって、お顔を見たら、真っ黒に日焼けしたおばちゃん。
もうね、その一瞬で、私は和んじゃいました。
今年の夏って、とっても暑かったじゃないですか。しかも9月でもまだ結構暑い日が続いてたんですよね。この方は、こんなに暑い中頑張ってるんだなぁって、すぐにわかりました。
私自身は、室内で働いてるからまだ全然良い方なんですが、女性の肉体労働という意味では、妙に親近感が湧いてきまして、
「私、仕事行くから焦っちゃって・・ごめんね」って素直に彼女に伝えました。
それから彼女は、毎回、私の専属の担当かのように、車庫入れを優しく誘導してくださったので、
憂鬱だった車庫入れが全然苦じゃなくなり、むしろ彼女とのちょっとした会話に癒されるようになりました。
私、こういう方って、大好きです。
言葉を多く語らなくても、私の気持ちや要望をくみ取ってくださる方。
最近ではホント貴重な存在ですよ。
そんなことを思いながら顔が自然と笑っちゃう私でした。
そうこうしてたら、先日、「私、今日が最後なの〜」って、彼女がおっしゃるから
急に寂しくなって、
「そっか〜、ほんとに色々ありがとう!今度は、寒くなってくるから大変だね、頑張ってね!」って会話を交わし、
思わずお互いの手を合わせたんです。そしたら、男性に混じって威勢よくしていた彼女のイメージとは違った、とっても柔らかい手の感触に、何だかびっくりして。
彼女はとても女性らしいんだなって、女性だからこそのしなやかな対応だったんだなって、わかりました。
「またどこかで会えるかなぁ〜」「ね〜、ほんと、元気でね〜」って
お友達みたいに仲良く話せる彼女。
うん、やっぱ好き、こういう人!

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