お不動様の愛
- marukanta1777
- 2024年1月17日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年1月18日
私の住む東京都日野市には、
『高幡不動尊金剛寺』という有名なお寺があります。
このお寺は、歴史がとても古く、平安時代初期に「不動堂」を建立、
不動明王様をご安置したのが始まりと言われております。
子供の頃から、
お正月のお参りや七五三のお参り、
何でもない時にも桜や紫陽花、紅葉を見に行ったりしていました。
私にとっては慣れ親しんだとても身近なお寺なんです。
昨年、秋口の心地よい晴天の日に、
お休みだった私は、ひとりでお散歩がてらお参りに伺いました。
いつもは、
不動堂と五重塔にお参りした後は、
お寺の奥の山中を散策し季節の自然を満喫するのですが、
この時は、なぜか、不動堂の奥にある建物に吸い寄せられるかのように入ったんです。
こちらの建物は、文化財の数々が展示されている御堂でした。
たぶん、初めて入ったと思います。
そこで、ゆっくり展示物を拝見し、
順路を進んでいくと、最後にガラスの自動ドアがありまして、
どうやらその先は、天井の高い個室になっているようなのですが・・・
「ん!なんか、怖い・・」
「どうしよ・・」って
強烈な畏怖心が湧いてきました。
一瞬、立ち止まり、
逆方向に戻るか迷うくらい。
しかも、何が怖いって、
平日の昼間で、なんとその御堂の中には、
他に誰もいらっしゃらなかったのです。
そう、私一人きりなんです。
どうにも、
自動ドアの先にあるパワフルな空気感(圧のようなもの)が
予測できてしまったので、
「う〜ん・・」と、うなってしまった私。
けれど、
思い切って、
かなりの勇気を持って
自動ドアの先に入りました。
(あ〜やっぱりいらっしゃる・・)
(一対一で・・)
(お不動様と対峙するって・・)
「う〜めちゃくちゃ、怖い〜」
でも、
ちゃんとお参りしないとね、っと
見上げた先には大きな不動明王様。
しかもやっぱり、
お顔が、とっても「怖い」
薄目を開けてその怒った表情の様子を伺ってみたら、
(あれ・・?)
(この怖いお顔って・・)
(誰かに似ている)
「あ!パパだ!」
「あ〜、な〜んだ、全然怖くない」
な〜んと!
むしろ心強いくらいの安心感に包まれたのです。
パパとは、私の実父(3年前に亡くなっています)のことなんですが、
父は、とにかくめちゃくちゃ怖い人で、
怒った時は震え上がるほど怖く、
そして普段も、
父を怒らせないように常に緊張感を持つくらいの私でした。
だけれど、
このお不動様に抱いた畏怖心と、
父に対して感じていた緊張感は
全く等しく、
そしてそれは・・
恐れおののくほど
力強い本当の愛情だったんだぁ・・と
心底納得した私なのでした。
急にホッとした私は
安心感を与えてくれた父と、
父の愛の深さを教えてくださったお不動様に
感謝の気持ちをお伝えし
その場を後にしました。
とっても不思議な体験でしたが
帰宅して
お不動様について調べてみましたら、
お不動様は、大日如来様の化身で、
優しいお顔だけでは善の道に導くのが難しいため、
厳しく恐ろしいお顔で、民衆を正しい道へ戻し導くという、
やはり父性を表している仏様なんだそうです。
お不動様に父性を感じ、
父にお不動様の愛を感じることができた自分の感性の鋭さにも
ちょっと誇らしさを覚えた出来事でした。
う〜ん、深い〜。
お近くにお住まいの方はぜひ、
こちらの高幡不動尊、お参りしてみてください。
お不動様の愛を感じてみてくださいな〜
どうやら、
パワースポットとしても有名な場所のようですよ〜。

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